国連などの国際機関で働きたい方必読。実態を経験者にインタビューしたよ

こんにちは。バイリンガルママのソフィアです。

語学が堪能な人が一度は憧れる国連などの国際機関。しかしその実態は以外と知られていません。
「国際機関で働いてみたいけど、実際に働いている人を知らないし、どんなところなんだろう。色々な国の人と働くのは文化の違い等があって大変そうだけど、実際はどうなんだろう。日本企業と何が違うのかな」

今回はこのような疑問に答えます。実際に国際機関に勤務している友人にインタビューしましたので生の声が聞けます。是非参考にしてください。

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国際機関とは

国際機関の定義はWikipediaから引用します。

国際機関とは、複数の国にまたがって存在し、国際的に活動を行う組織である。国際組織、国際機構とも訳される。次の2つの種類に分類される

政府間組織 (IGO; intergovernmental organization) - 主に主権国家で構成されている組織。政府間組織のみを指して「国際機関」と呼ぶことも多い。条約によって設立されている組織であり、常設の事務局を持ち、構成員が国家であることが条件である[5]。この種類の国際機関の例として、国際連合(UN)、欧州安全保障協力機構(OSCE)、欧州評議会(CoE)、国際労働機関(ILO)、国際刑事警察機構(INTERPOL)、国際農業研究協議グループ(CGIAR)がある。

国際非政府組織 (INGO; international nongovernmental organization) - 国際的に活動する非政府組織(NGO)。この種類の国際機関には、世界スカウト機構、赤十字国際委員会、国境なき医師団などの国際的な非営利団体(NPO)が含まれる。

国際機関では短期契約を10年続けてようやく正規採用

国際機関には色々ありますが、どこも初めは3ヶ月単位の短期契約から始まるようです。そこで経験を積んで1年契約、運が良いと2年契約してもらえるそうです。この短期契約を10年ほど続けてやっと正規採用となり雇用が安定します。

勿論、政府や民間会社からの出向という形で一時的に国際機関で働く人もいるようですが、あまり一般的ではないそうです。

そのため、正規雇用となるまでは皆が次の職を常に探している状態です。常によい条件で働きたいと考えているので、今の職務内容に拘る人も少ないようです。例えば自分のスタッフを1年契約で雇っても、お互いにその翌年はどうなるかわからないわけです。上司が雇い続けたいと考えても、スタッフがより条件がよい職を見つければそちらに移る可能性も高いですし、スタッフ側が残りたいと考えてもパフォーマンスが悪ければ首を切られます。国際機関で働くということは、雇用が不安定な時期が長く続く点をまず肝に命じた方が良いようです。

 

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国際機関では仕事は自分でとってくるもの

通常の企業や政府期間などでも仕事は通常余るほどありますよね。そしてそれを割り振られます。黙っていても仕事が増えこそしますが、仕事が無いという状態は少ないです。

しかし国際機関だと自分の仕事やプロジェクトは自分でとってこないといけないようです。そのため、人間関係がとても大切ですし自分の能力をアピールする力も求められます

仕事なくてもお給料がもらえるならいいじゃない!と思うかもしれませんが、正規雇用でなければすぐに首になります。正規雇用であれば確かにすぐに首を切られることはないようですが、仕事がなくて喜ぶような人はそもそも正規雇用されるまでの10年に耐えられないでしょうから、国際機関には残っていないのです。

そんな弱肉強食の世界ですので、残念ながら、人の手柄を自分のものにする人もいるようです。日本企業にも外資系企業にも同じような人はいますが、その割合が国際機関の方が多いようですね。

自分の手柄を他の人に持っていかれた時、「自分の手柄をあの人はとった!」と声を挙げられないようでは恐らく国際機関では生き残れないでしょう。声をあげたからといって、自分の仕事だと認められる保証はないですが、声をあげないと誰も助けてくれません(助けてくれたらそれはとてもラッキーだと思った方がよいようです)そのため、とにかく自分をアピールする力が求められます。

 

国際機関ではメリットを感じないと誰も仕事をしない

インタビューをしていて驚いたのは、国際機関ではメリットを感じないと上司も部下も動いてくれない点です。国際機関は民間企業ではないので営業利益を出すことが目的ではありません。また雇用も安定していないスタッフが多いですし、国際色も豊かです。そのため、日本での常識は通用しないと思った方が良さそうです。

 

仕事が継続的に保証されているわけでもないといことは、上司も部下も数ヵ月後には赤の他人になる可能性もあるわけです。そして日本のようにまずは色々な仕事を経験して経験値を積むという考えそのものが海外では一般的ではありません。(日本では、将来幹部になるエリート候補生にも現場の仕事を経験させる文化がありますが、海外では現場の仕事は現場の仕事、マネジメントの仕事はマネジメントの仕事という考え方が一般的です。そのため、ハーバード卒が現場で働くことはまずないです。唯一、侍業は別かもしれませんが・・)

 

話がそれましたが、このような考えのなかで仕事をするので、まず自分にどんなメリットがあるのかを理解しないと仕事をしてくれないようです。「え?上司でしょ?部下でしょ?」と思うかもしれませんが、それが国際機関という特殊な機関での常識。

そのため、常にこの仕事をすると相手にどのようなメリットがあるかと伝えることから始めると肝に命じておくことが大切となります。

 

また、仕事は基本的には誰も教えてもくれません日本の新入社員教育制度は行き届いておりますが、あのような制度は当然無いですが、仕事を上司や先輩、同僚が手取り足取り教えてくれることもないのもほぼ無いのが特徴かもしれませんね。

 

まるで個人事業主(予算の管理から全てを含めて)

私がインタビューした彼は、国際機関で働くというのは、分かりやすく言うと各自が個人事業主のようだと説明してくれました。予算の管理も本人の最良です。予算不足なので同じ部の隣の科からちょっと分けて貰うということはできません。予算がなくなってもし自分の仕事(プロジェクト)がうまくいかなかったら....どうなると思いますか?何となく想像がつきますか?

即座に首になる訳ではないようですが(そもそも予算を持てるのはそれなりのタイトルになり正規採用である場合が多いからです)、プロジェクトがうまくいかない理由が「予算がなくなったから」では首になる可能性は高そうですね。その際も周囲をどれだけ納得させられる理由付けができるかに懸かっています。

一般的に、組織で働くメリットは、チームワークでお互いをカバーし合えることであり、それは日本の外資系企業でも同じです。しかし国際機関では、かなり複雑に個人や国の思いが交錯するので、同じ目的に向かって皆が力を合わせて働くという文化は通常よりかなり薄そうだというのが私の感想です。

 

けなすのは絶対NG。まずは誉めないといけない

日本人は上司や先輩に注意されると割りと素直に聞き入れることができますが、他の文化でもそうとは限りません。また、国際機関には世界中のエリートが集まってきます(少なくとも修士と英語以外の言語も必須ですからね)プライドも高いでしょうし、注意され慣れていない人も多いわけです。

そのため、何か注意したいことがあってもまずは誉めることが大切。そして一通り誉めたあとに、本題に入る流れが重要です。

 

例えば部下にレポートの修正を頼む場合でも「このレポートのこの部分を修正しておいてくれ」という指示はダメなわけです。

「このレポートはとても良いできだね。ポイントがまとまっていてとても読みやすかったよ。こんな短時間に作るなんてすごいな。感心したよ。ところで、この箇所をこういう風に修正すると更に良くなると思うんだ。お願いしても良いかな?」

これが正解です。これは彼の実体験だそうです。「『このレポートのこの部分を修正しておいてくれ』とお願いしたら『私の仕事に駄目出しをした』と言われてビックリしたよ。初めは正直面倒だな・・と思ったけど、自分が注意される時のことを思えば、確かに少し誉められてからの方が聞き入れやすくていい」と言っていました。

私自身もこれは研修で習ったことがあります。サンドイッチ用法といって、本当に伝えたい事柄は、誉め言葉の間にはさめ、という教えでした。確かに自分自身が注意されるときも、まずは良い点から言われた方が、いきなり悪い点から話されるより聞き入れやすいので、これは納得できる点でした。

ここで一点注意したいのが、誉められ慣れていない日本人ははじめの誉め言葉を卯のみにしてしまう点です。決して嘘の誉め言葉ではないかもしれませんが、そのあとに続く注意点などを聞き逃してしまうと、「誉められたのに首を切られた!」という事態になりかねませんからご注意くださいね。

 

何とならない事柄を何とかしようと頑張るのが日本人。では国際機関では?

仕事で何とかならない事柄が出てきたら、どうしますか?何とかしようと頑張りませんか?それが日本人のメンタリティですよね。努力をしてダメなら次の手段を探します。

勿論その姿勢が大切なのは国際機関でも同じようです。ただし、どの程度まで頑張るのか、そしてどの段階で見切りをつけるのかは日本と少し異なるようです。

 

例えば、国際会議の設定は国際機関の重要な仕事のひとつです。与えられた予算のなかで期間内にできる限りのことを行い、想定外の事柄が起きても何とか会議を行うことが日本では重要視されまた評価されます。

しかし国際機関で知人が経験したのは、同僚の担当する国際会議が主に予算不足が理由で開催までこぎ着けることが出来ませんでした。日本人的には大きな失態と見なされますが、国際機関では「登山と同じで悪天候の時は勇気をもって下山の決断を下すのも大切です。今回も彼(知人の同僚)はプロジェクトがうまくいかないという判断をして引き返す決断を勇気をもって下しました。素晴らしいことです」と寧ろ会議で誉められて、ビックリ仰天したとのこと。

 

そのため、「出来ないことは出来ない」と悟って諦めて手放すことの大切さを学んだと言います。国際会議の開催ともなると自分達の努力だけではどうにもなら無い、他国間の政治や経済状況、法律上の問題や予算の問題などが絡み合ってくるので、確かに努力だけでどうにかなるわけではない状況も多そうですね。

ここで、そのさじ加減が掴めず、頑張りすぎる日本人も多いそうです。そうすると努力と評価が見合わなかったり、単純に頑張りすぎてバーンアウトして国際機関を去っていく日本人も多いとのこと。心臓の強さと臨機応変さが求められますね

 

日本以上に日本らしい世界?

最後は、日本以上に日本らしいというお話です。

日本らしいと聞いてどのような事柄を思い描きますか。最近流行った言葉に忖度(そんたく)がありましたね。また根回しも日本らしいかもしれません。

しかしこの忖度と根回しは国際機関では徹底的に行われるようです。それこそ日本社会以上だと彼は笑っていました。

そのため、国際機関に憧れをもってくる日本人の多くはこの現実にまず驚くようです。日本社会のそういう文化から逃れたくて国際機関を目指す人も多いようですが、国際機関はそれこそあらゆる人種と文化の人々が働いているので根回しなしに物事は進まないのですね。ここを理解していないと国際機関で生き残って出世はできないという話はとても興味深いと感じました。

 

免税という制度

国際機関で働く従業員は、ある一定以上の職務タイトルになると給与や消費税等が免税になる制度があるようです。詳細は働く機関や国、そして都市と本人の職務タイトルによって異なるので一概には言えませんが、給与にかかる所得税が免税になればその分だけ手取りが増えることになりますよね。

簡単な例をだすと、日本国内で給与1千万円の人は税金がざっくり4割かかるので手取りが600万円強となります。それに対し、国際機関で働き給与が免税になる条件が揃っていれば、給与1千万円がそのまま手取りとなるわけです。

詳細は各機関、国やその人のタイトルによって変わるので、一つの例として捉えてください。これから国際機関で働きたい人は、応募の際に確認しても良いかもしれませんね。

 

まとめ

国連などの国際機関で働くとは一体どう言うことなのか、その実態を経験者にインタビューして明らかにしました。

勿論、国際機関といっても数多くありますし、その規模や仕事内容は大きく異なります。その為飽くまでも一例として捉えてくださいね。生の声をなかなか聞けないので、私自身も話を聞いていて参考になることばかりでした。

 

★どんな人が国際機関に向いているのかはこちらの記事で>>国際機関で働くのに向いている人の特徴★日本人でも生き残れる?こんな人は要注意! 

★ジュネーブの国際機関勤務人の生活スタイルはこちらの記事で>>国際機関が集まる都市ジュネーブ★その住み心地を聞いてみた★国際機関勤務人の週末の楽しみは?

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